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2010年01月19日(火)

本当に鶏一羽まるごと使った天津のパーティメニュー「焼鶏」を適当に解体して食べてみた 

皆さま、大変お久しぶりです。一身上の都合により、しばらく中の人が缶詰になっておりましたが、やっと復活いたしました。1月近くたってしまいましたが、クリスマスの出来事を今さらアップデートしたいと思います。

鶏一羽まるごと使ったケンタッキーフライドチキンのクリスマス限定メニュー「プレミアムローストチキン」を各部位に解体して食べてみた - GIGAZINE

クリスマスといえば、鳥の丸焼き。鳥の丸焼きといえば、クリスマス。たまにはお祭り気分を味わうのもいいかと思い、今年は私も友人とクリスマスパーティを開いて、鳥の丸焼きを供することにしました。
そこで上の記事を、期待に胸を膨らませて開いてみたはいいものの…

なんだよこれ!!

これのどこが、「鶏一羽まるごと使っ」てるんだよ。頭は?足は?!看板に偽りがありすぎます。JAROに訴えるぞ!
いえね、ローストチキンだって、それはそれで美味しそうだとは思いますよ。先を切り取られた脚に、紙でできた飾りをかぶせられた姿など、「美しい」とすら感じます。しかしその美しさとは、言うなれば三浦悦子の人形のようなもの。不完全な身体がゆえにいっそう人をひきつけるべく意図的に作られた、「奇形」へのフェティシズムなのです。って、何をデタラメ言ってるんだ私は。まあいいや。とにかく、聖なる夜に、そのような軟弱なものを食すなどまかりならんわ!
というわけで、ケンタッキー案は却下して、独自ルートで丸焼きを用意してみました。

【More・・・】

もう何度も書いていますが、深海魚は中国の天津に暮らしていたことがあります。そこで何かお祝い事があるたびに食べさせられていたのが、「焼鶏」と呼ばれる鳥の丸焼きでした。他の地方や台湾などでも見られる、ハレのお料理です。調味料につけてから焼いたもの、蒸し焼き、燻製などいくつかの調理法がありますが、たいてい区別することなく同じ名前で呼ばれています。もちろん、尾頭付きです。
都合のいいことに、親が出張の土産に買ってきた丸焼きちゃんが誰にも食べられることなく実家の冷凍庫で眠っていたので、それをいただいてきました。こちらです。
一物全体の精神
少人数で食べきるのにちょうどいい、1キロ程度の小さな燻製です。首と足がついているのがおわかりでしょうか。もちろん、この先には頭がくっついていて、ちっちゃなトサカも健在です。食物をまるごと食べる、マクロビオティックでいうところの「全体食」の精神が満ちあふれています。ウソです。
これはお土産用にきちんと真空パックされたものなので、1羽30元(約450円)しました。現地で屋台に適当につるされているものならば、20元(約300円)ほどで手に入ります。先ほどのケンタッキー・プレミアムローストチキンは1羽5,600円。すばらしいコスト・パフォーマンスですね。え、安全性?自分の胃袋を信じるんだ!

普通は常温で食べますが、今回は長期間冷凍保存していたので、解凍ついでにレンジでしっかり加熱しました。そうこうするうちに、ワインとオードブルを持って、友人登場。もちろん、彼には「鳥の丸焼き用意しといたよ」としか教えていません。

友:「お、これが言ってたヤツか。おいしそうじゃん」

…あれ、それだけ?
もっとこう、「ギャー!」とか「おかーさーん!」とか、「今こっち見た!鳥の頭がこっち見たよ!!」とか、そういう反応を期待してたんだけど。面白いことになってるのをレポートするためのフレーズまで考えてたのに!↓

あぶったチキンでパーティをするつもりが、どうやら別種のチキンをあぶりだしてしまったようである。

大変残念なことに、この友人君は私が思うよりずっと肝が据わっていたのでした。いや、万が一本気で怖がらせた場合、その後の惨憺たる空気をどう収拾するかまったく考えていなかったので、これでよかったんですが。
気を取りなおして、さっそく食べてみることにしましょう。

友:「…あの。骨とか関節が硬くて、包丁が入らないんだけど」
私:「何言ってんだ、手でバキバキ裂けばいいだろ」

ハートバラバラ殺鳥事件

あわれ鶏さんは、ビリビリのバラバラに。もう、部位も何もあったもんじゃありません。

じゃあ、まずは腿か手羽から…と思ったあなたは甘い。大雑把な調理法ゆえか、白身のお肉はちょっとパサパサしていてイマイチなのです。じゃあ、どこが美味しいのかというと。骨に守られた、内臓付近の血合い肉です。
中身まで…全部ほしいの…
腸など内容物の処理が必要な部位と、レバーやハツ、砂肝といった単体で高く売れる「人気臓器」は取り除かれていますが、肺やマメ(腎臓)などはそのままです。濃厚なコクのある臓物と、その周りのやわらかな赤身肉とをいっしょに咀嚼すると、鶏肉のうまみが口いっぱいに広がります。さらに、卵巣が入っていれば「当たり」です。できかけの卵のぷちっとした食感と、鶏卵が思いきり濃縮されたような味わいは、一度口にすれば忘れられません。残念ながら、このコは「ハズレ」だったのですが。

もうひとつ忘れてはいけないのが、爪のついた足の部分です。日本でも「モミジ」といって、地域によっては食用にするみたいですね。天津ではとても美味しい部位とされていて、普通の肉よりも高い値段で売られているほどです。私も子どものころは、1羽の鶏から2本しかとれないモミジを取り合って、よくケンカしていました。
あなたのハートをわしづかみ
プリプリした表皮には、今話題のコラーゲンがたっぷり。美容を気にする女性の方は、一生懸命コラーゲンのサプリメントなんか飲むよりも、鳥の足をボリボリかじりましょう。ひと思いに噛みついて、口の中でお肉をはがしてから、爪を「ぺっ」と吐き出すのが食べ方のコツです。もちろん、骨についた軟骨も残さずいただきます。

2つほど、美味しい部分をご紹介いたしました。しかし、まだ真打は登場していません。
さて、ここで問題です。トサカからモミジまでついたこの「焼鶏」、その中でも一番のごちそうとされている部位はどこでしょうか?

答:脳みそ

鳥の頭と、その中に入った脳みそは最高の珍味とされています。その日一番おもてなししたいお客様には、かならずこの頭をお出しするのがマナーです。いつもなら真っ先に「もーらった!」な私ですが、今日は涙を呑んで、客である友人君に譲ることにしました。
やぁ僕チキン君!
長い間、不自然な姿勢で袋詰めされていたせいで、くちばしに足が突き刺さって、あごが外れてしまいました。ちょっとかわいそうですが、お腹に入ってしまえば一緒です。
まずはトサカと顔面の皮の歯ごたえを楽しみ、それからあごの周りなどの柔らかなお肉を堪能します。従姉に言わせると「一番美味しいのは目玉!」らしいのですが、目玉本体はともかく、それを包む眼窩の膜はクセが強いので、私はあまり好みません。さて、外側をあらかた食べてしまって、頭蓋骨が露出したら、いよいよ本番です。頭頂部から一気に歯を立てて、豪快にかち割りましょう。すると中から、小さな脳みそがあらわれます。形がヒヨコに似ているので、「鶏小人」なんて呼ばれていたりします。トロッとしていて、とてもクリーミーです。お上品な味わいで、これなら最上と言われるのもわかるなあ、といつも思います。
ここも写真を撮りたかったのですが、カメラを向ける間もなく友人のお口に入ってしまったので、文字のみでお伝えさせていただきました。鳥の頭部と脳の写真を載せているブログ様を発見したので、そちらをご覧ください。
脳のしくみ -ニワトリの脳の解剖- はし3のキイチゴの種-CURURU
解剖に使われていますが、とっても美味しそうな水煮ですね。

頭蓋骨をかじる楽しみを人に譲ってしまった私は、仕方ないので違うところを物色します。夜職でお客さんを待っていたときに、同僚の天津人のお姉さんがイチオシだと教えてくれた部位をいただくことにしました。
首です。
骨が多いのがネックです
ゼラチン質の皮を歯で引っぺがし、頚椎骨についた薄い肉を、慎重に慎重にむしります。それが終わったら、今度は首の骨をひとつずつ外していくと、中から、ほら。
ずるり。
神経ちゃんの登場です。クリーミーさと食べごたえでは脳みそにおよびませんが、神経を包む「さや」がある分、ちょっと繊維質な食感を楽しむことができます。取り出すのが面倒で、ついつい骨と一緒に捨ててしまいたくなるのが欠点ですが。細いお箸か、とがっていない竹串があれば、それを骨の真ん中の穴から差し込んで、一気に中身を押し出すと楽かもしれません。

と、どんどん食べていくうちに、丸焼きちゃんはあっという間に骨になったのでした。ごちそうさまでした。
生き物を、丸のままの姿で、食べる。型どおりの文章ならばここで、「命をいただいている」ということを実感し、圧倒されるシーンが入りそうなものです。しかし、そういうのは割愛したいと思います。だって、別に圧倒とか、されないし。鳥に頭がついてるのは当たり前じゃん。調理された鳥の頭はお肉じゃん。食べ物じゃん。
私にとって鳥の丸焼きは「尾頭付き」が当たり前だったので、今さら何とも思いません。一昨年に、別の友人と中国に旅行して天津に立ち寄ったとき、「せっかくだから丸焼き食べていこうよ」と誘ってみたら激しく拒絶されたことがあります。それではじめて「世の中には、頭のついた丸焼きをグロいと思う人もいるのかー」と知って、今回のドッキリ企画を思いついたくらいですから。というわけで、ミートボールや筑前煮を食べるときと同程度の感謝とともに、美味しくいただきました。
え、お前の感覚はおかしい?しょうがないなあ。じゃあ、ちょっと鶏さんが一列に並べられているところを思い浮かべてみてください。そこに大きな刃が降ってきて、頭や足がスポポポポーンと切り飛ばされていきます。そして、私たちが見慣れたローストチキンの形に…
ほら、これであなたも今日から、鳥の丸焼き(完全体)よりもむしろ、普通のローストチキンに畏怖を覚えるようになることでしょう。

↓食事前に読んで後悔しているあなたはコチラ
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テーマ : 鳥料理 - ジャンル : グルメ

タグ : 御バカ日記 おうちごはん 文化 中国 クリスマス

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