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2009年06月09日(火)

日曜日の飛行機ちゃん 

■土曜日の夜遅く、突然友達から「どこかに行こう」と電話がありました。どうも私は、いつでも呼び出せるヒマ人として認識されているようです。おかしいな、最近主に夜の仕事で忙しいはずなのに。ええまあ、この日は実際ヒマだったからいいんですが。

そして、翌日。「飛行機が見たい」と連れがいうので、所沢航空記念公園に行ってきました。
空を自由に飛びたいな♪
ケータイのカメラレンズが曇っていたせいで、写真がぼやけてしまいました。実際はまぶしい快晴の下、さわやかな午後だったのに、こうして見るとなんかホラー。
どこぞのお笑い芸人に「日本一つまらん公園」とこき下ろされたこともある場所ですが、私はここが結構好きです。小さい頃はちょくちょく来てはペーパープレインを買って飛ばしていたのですが、ある年から親に「もう行ってはいけない」と言われ、それっきりになっていました。おそらく、理由はダイオキシン騒ぎ。今思うと隔世の感があります。

【More・・・】

外の芝生でペーパープレインを飛ばしている人たちをしばらく眺めてから、発祥記念館へ。小さい頃は気づかなかったんですが、歴史資料も実物の飛行機の展示も、旧日本軍や自衛隊の物が大半を占めています。まあ、そりゃそうですよね。
飛行機の操縦を体験できるシミュレーターで遊ぼうとしたのですが、どの台もすでにお子さまたちによって占拠され、当分空きそうもない状態です。

友:「高度上げすぎ!今度は急に下げすぎ!うわぁぁぁぁ、現実だったら絶対墜落してるよこれ~!」
私:「逆にどれくらいひどい操縦やったら墜ちるのか試してみたくなるな。離陸直後に地面にダイヴとか」
友:「えーそんなの何も面白くないじゃん?つーか墜ちたら怖いし」
私:「そうかなあ?あえてめちゃくちゃやるのが好きなんだけど」

どうも、ゲームはまともにクリアするよりバカやりたくなる傾向がありまして。とはいえ実際に画面の前に座らされたら、やっぱりゲームオーバーの表示が怖くて必死で回避しようとしそうですが。
コンピュータの指示に従って、一生懸命操縦桿を動かしている親子連れの後ろで、したり顔でケチつけてる若者ふたり。はっきり言って迷惑です。最悪です。ちなみにそのコは結局着陸に失敗して「残念、操縦不能になりました」と言われてしまっていたのですが、私達のせいのような気もしなくもありません。ていうか、こういうところにおいてあるマシンでも操縦不能になったりするのね。

■どうせこんな辺鄙なところ(住民の方ごめんなさい)まで来てしまったのだから、少し近所を回ろうか、ということになりました。

友:「こないだ新聞に載ってたんだけど、ひばりが丘団地を天皇陛下が視察されたときに立ったベランダが保存されてるんだってさ。そこ行きたい!」
私:「あー、あの建て替え中のヤツか」

実は深海魚、小さい頃にひばりが丘に住んでいたことがあります。団地の住人でこそありませんでしたが、近所の保育園に通っていて、当時の友人には団地住まいの子どもが多くいました。引っ越してからも何度か立ち寄ったことはあったのですが、その後長いこと足が遠のいていました。子ども心に「団地=高い建物=リッチ」というよく分からんイメージを抱いて勝手にあこがれていたその場所が、がらっと姿を変えようとしているのは、私としてもぜひ見ておきたいところです。
昔通っていた保育園や、遊んだ公園のそばを歩いているうちに土地勘が戻ってきます。ドのつく方向音痴のため、「私の庭!」とまでは行きませんが。

私:「この石の彫像の台座って回るんだよー。昔よく上に乗って回してもらってたの!」
友:「いや、どう見たってこれ回らないから。無理だから」

自分の記憶の正しさを証明するために渾身の力で動かそうとしたんですが、ビクともしませんでした。イチョウ公園の入り口付近にある彫像です。間違いなくかつては動かせたはずなんですが、何時からこうなったのか、どなたかご存知でしょうか。

そんなコントを演じつつ、団地へ。集合住宅の中にも沢山の木や芝生を配置した、緑の多い空間はかつてのまま。新しく建て直すひばりが丘パークヒルズも、緑地を生かした設計のようです。
♪大ー目に見よう、大ー目に見よう、なまーえがダサいのなーんーてー。
しかし建物はすでに工事が進み、オレンジっぽい壁に棟番号の振られた懐かしい羊羹型の住宅群は、まだ取り壊されていないものもすでに無人となっていました。集合住宅の廃墟というのは、昼間でも圧倒されそうな雰囲気を放ちます。
がらーん。

友:「団地ってこういうのなの?当時一番先進的な団地だって聞いたから、もっと凝った建物とか期待してたんだけど」
私:「ねーよ、んなモン」
友:「いや、あるんだって!星型の、有名な棟が!」

なるほど確かに、何やらけったいな形のアパートが一棟だけ、小高い丘の上に残されています。「スターハウス」という名前らしいですが、上から見た形は星というよりは、ただのテトラポッド。目の前には、木のオープンテラスが設けられ、ベンチとテーブルが用意されていました。その先端部分に、スターハウスのベランダにそっくりの何かが取り付けられています。
伝説のベランダ、吹きさらし。

私:「ええっと、これ?お目当てのブツは」
友:「そのはずなんだけど、説明とか何もないね…」
私:「ていうか、吹きっさらしだし」
友:「………」

道路を挟んだ地域センターで聞いてみたところ、確かに天皇(当時の皇太子)夫妻が視察に来て立ったベランダはそれで間違いなく、平日の昼はスターハウスにちょっとした展示もあるらしい…が、よく知らないとのこと。ちなみにたどり着く前、連れが近所の人に「天皇陛下がお立ちになったベランダってどこですか?」と聞きにいったときは、知らなかったどころかちょっと白い目で見られていました。観光化に成功してはいないようです。
ひばりヶ丘団地メモリアルパークによると、記念碑と資料館をつくる計画がある(あった?)らしいのですが、記念碑らしき物の影も形も見当たらず、資料館の看板もありませんでした。まだ出来ていないんでしょうか?

以前にも、この友人とひばりが丘団地の話をしたことがあります。
歴史のない(正確に言えば、消された――かつてこの場所は、巨大な軍需工場でした)郊外の団地とはいえ、それでも数十年にわたって積み上げられてきた「われわれの生活」の記憶が「天皇・皇后両陛下ゆかりのベランダ」を中心として編纂されるのは、ちょっとなんだかな、とそのときは思っていたのでした。そう口にしたら「君には分からないだろうけど、多くの人にとって天皇陛下が来たというのは、ものすごく大きなことなんだよ」と諭されて、いいようのない居心地の悪さを覚えました。それは、飲食店に来た芸能人の写真が貼られているのと、どう違うのだろう。戦争と敗北の記憶を経てなお、「天皇」が大いなる存在感をもって日常生活にまで浸透しているならば、それが「天皇制」の重苦しさなんだろうか、と。そんな感覚をカケラも持たない私は、たいていの人も同じだとばかり思っていて、それゆえ天皇制に消極的に反対しながらもどうでもいいものとして扱ってきたのですが、甘かったのだろうか。あるいは日本で生まれ育ってなお、私は「日本人」の感覚を知りえないと言われているのだろうか、と。
でも、実際に来てみたら大したことがなくて、正直なところ少しほっとしました。このくらいな方が健全だよな、と。もちろん、その「健全さ」は、天皇制を問題にしなくていいことをまったく意味しませんが。
ちなみに私を諭した彼は、保存されたベランダに立ち入れないように囲った柵を乗り越えて侵入し、手を「皇族振り」して喜んでいました。お前は天皇に敬意があるのかないのか、どっちだ。

■ひばりが丘団地は、ひばりが丘・東久留米・田無のどの駅からも離れたところに立地しています。さんざん歩かされた上に肩透かしを食らわされた友人は、駅まで歩いて戻る気力を完全になくしていました。

友:「もう、どれでもいいから次に来たバスに乗って終点まで行こう」
私:「アバウトだなー…」

というわけで、くじ引きの要領で引き当てたバスは武蔵境駅行き。何もない郊外から、やっぱり何もない郊外へと大移動をいたしました。
駅の案内板を見ると、日本獣医生命科学大学のキャンパスが記されています。そういえばここに通ってる知り合いがいたなあ、と思い出し、覗いてみることにしました。
ドールハウスみたいだった
あいかわらず写真がダメダメなんですが、入り口前の建物はクリーム色の壁に赤い屋根で、すごく可愛らしくてうきうきしてしまいました。こういうの好き好きv
門をくぐってみたものの、日曜なので学生の姿もまばらで、学食等も開いていなかったので軽く中庭をお散歩するだけにとどめました。建築スキーな連れがヴォーリズ館に興奮していたので、そこだけはこっそり中に入ってみましたが。よく磨かれた、年代ものの木の階段が素敵でした。重厚なドアと凝ったドアノブがいいだろう、と友人は言うのですが、白い漆喰の壁とあいまって、私の目には天津あたりの病院かお役所に見えてしまいます。それはそれで、懐かしくていいけど。

その後、商店街の沖縄料理屋でごはんを食べて、はるばる横浜まで戻ってまいりました。そんな日曜の午後。

■タイトルの元ネタはコチラ
金曜日の砂糖ちゃん (Luna Park Books)金曜日の砂糖ちゃん (Luna Park Books)
(2003/10)
酒井 駒子

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鎌倉のミルクホールで手に取ったのがやたら印象に残っていたので、使ってみました。けしからんくらいかわいい絵だったもんで。

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タグ : 御バカ日記 おでかけ 航空公園 ひばりが丘団地 天皇制 日本獣医生命科学大学 酒井駒子

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