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2009年01月12日(月)

大人のひみつ 

■街を歩くと、あちこちに日の丸が揚がっている。なんだろう。
…しばらく考えてやっと、今日が成人の日だということに気づきました。日づけ感覚、ゼロです。
というわけで。
本日からやんちゃをすると「少年A」じゃ済まなくなった新成人の皆さま、どうもおめでとうございます。夢と純粋さにかがやく瞳をしていたあのころ、一番なりたくなかった類の「大人」への階段を、一足先に全力で駆け上っている深海魚です。こんばんわ。さっきベランダでタバコ吸ってたら、うっかり手をすべらせて灰をかぶったので、私はまだシンデレラです。世にいう「幸せ」とやらにはすでにおなかいっぱいですから、これ以上運んでいただいてもノーサンキューなのですが。

■「今夜の謂いたい放題」Moviesに1件追加しました。

■「今夜の夢物語」Originalに1件、Poetryに1件追加しました。

【More・・・】

■年末に書いた「文化的差異」はつくられるに関して、ちょっと補足しておきたいと思います。
地の文と「海水魚くん」のモノローグとの区別がわかりにくいので、誤解されている方もいらっしゃるかもしれませんが、文中からわかる「淡水魚ちゃん」の出自は、少なくとも片方の親が「中国人」であることと、生地が日本であること、の2点のみです。彼女の国籍やらナショナル・アイデンティティやらが実際にどうなっているのかは「海水魚くん」にとっても読者にとっても不明なのです。というか、ぶっちゃけてしまうと特に設定していません。いらないから。ですから、

淡水魚ちゃんは、中国人。

というのは「海水魚くん」の一方的な解釈です。解釈することで、出自とアイデンティティと嗜好とが一体になった「中国人」というカテゴリーをつくりだし、「淡水魚ちゃん」に当てはめたにすぎません。しかも、「トクベツなひと」である「淡水魚ちゃん」は「トクベツらしさ」を求められる(アイデンティティ≒存在証明の強迫)けれど、同じ基準は「フツーの日本人」である「海水魚くん」には決して適用されません。「らしさ」を求めることによって、「在日中国人」というカテゴリーをより一層マイノリティーへと押しやっていくのです。もちろん、「海水魚くん」はそんなこと、カケラも自覚していないのですが。
それと、「淡水魚ちゃん」は日本名っぽくない名前で堂々と生活していますから、「他のひとが知らない秘密」というのも「海水魚くん」の思い込みでしょうね。

お話としてのわかりやすさを最優先したので、実は差異がつくりだされ構造化されていく過程の半分しか書いていない、というのも付け加えておきたいと思います。本当は「淡水魚ちゃん」たちだって、さまざまな適応と抵抗の戦略をもっているのです。

1.印象操作
淡水魚ちゃんは、人前で中国語を話すことをやめてしまうかもしれません。苗字も二文字のものにかえて、「日本人」だと思われるようにふるまうのです。

2.補償努力
淡水魚ちゃんは、お勉強をバリバリがんばって、おとなになったらお金をたくさんかせいで、偉くなろうとするかもしれません。「中国人」であるために損をしないように、「日本人よりできる中国人」の立場をめざすのです。

3.差異の称揚
淡水魚ちゃんは「チャイナドレスが似合う」ことや「ふるさとの味だから、ラーメンがすき」なこと、「中国人らしい」考えをもっていることを否定しないかもしれません。だって、それは別に、いけないことじゃないからです。むしろ、ステキではないですか。「中国人」であることはすばらしいと言えばいいのです。

4.脱構築
「日本人」じゃなければ「中国人」だと言われ、血統―国籍―アイデンティティ―ふるまいの「らしさ」をすべて「中国人らしく」一貫するように求められたって、「やなこった!」と言うかもしれません。そして、淡水魚ちゃんに「わかりやすい」説明をつけようとするひとが混乱するようなことを言ったり、したりするのです。

ひとりが必ずどれかひとつを貫くとも限りません。上記のような戦略を組み合わせたり、使い分けたりしながら「淡水魚ちゃん」(たち)は日々を生きています。だから、「中国人」に限らず民族的少数者と呼ばれる人々や海外からの帰国児童は、ごく幼いころから国家とは何かとか、○○人とは何かとかに関して、年齢不相応に深い考えを持っていることがしばしばあります。存在証明を迫られる少数者はいやでも、意識させられ、考えさせられてしまうからです。
けれど、いつもいつもこんなことを考えたり、ふるまいとして身に着けなきゃいけないこと(そして、「海水魚くん」(たち)はそれをしなくていいこと)自体が、めんどくさくて不公平なのです。

それから、一番大事なことなのですが。今回は「淡水魚ちゃん」の性格設定上、不幸な結末になってしまいました。明らかに嫌がっていますから、「海水魚くん」がやったことが良くなかったというのはわかりやすいでしょう。けれど、もし彼女が「そう、あたし中国人なの!海水魚くん、わかってくれてありがとう!」と言っていたとしても、やっぱり、「文化的差異」や「民族性」がそこにおいてつくられて(つくりなおされて)いることに変わりはないのです。

…とまあ、この辺のことが盛り込めなかったのはちょっと心残りでした。それに何より、自分で書いておいて「海水魚くん」が不憫でならなかったので、前回書けなかった部分を取り入れつつ、もう少し救いのあるオチにもっていける続編を書きたいなあ、と思っていたのです。あの子は悪い子じゃないんだよ、ちょっとおバカだけどいい子なんだよ…
が、うまくまとまりませんでした。もう、誰か続き書いてくれない?(笑)

へびあし
成人の日といえば、ひとめで新成人とわかる晴れ着を着た女のコたちがたくさん歩いているわけですが。深海魚には、彼女らがどうしても年下に見えません。

私:「どうしよう、全員あたしより年上に見える…」
友(ひとつ上の♂):「わかるわかる。『おねえさーん!』って感じだよね」

「時の流れに取り残されるベビーフェイスの会」でも作ろうか、いっそ。といっても、年の近い同性からなら大体正確な年齢を言い当ててもらえる深海魚は、童顔というほど童顔でもないのですが。オジサマ方からはときどきガラのよろしくない高校生か中学生に間違われるのですが、本物の童顔さんは「高校生にも見える」じゃなくて「高校生にしか見えない」の域に達していますから。

↓深海魚が年上に見えない新成人はコチラ
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タグ : 更新履歴 差異 アイデンティティ 民族性 成人の日

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