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2006年12月12日(火)

ジェンダーの「山」を登る 

産む産まないは女の権利か―フェミニズムとリベラリズム 産む産まないは女の権利か―フェミニズムとリベラリズム
山根 純佳 (2004/08)
勁草書房

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生殖の自由、主に中絶の「権利」をめぐる、フェミニズムとリベラリズムの言説を整理しています。ちなみにこの著者はフェミニズムの側の人です。
「権利」とは何か、胎児とは何か、何が語られてきて今何が争点となっているのか、読み通せば一通り頭に入れることができる良書です。深海魚はバカなのでちょっと難解に感じましたが。医療を学んでいる方や、倫理に興味を持っている方も目を通しておけばきっと得られるものがあると思います。
とりあえず、私のレポート(ジェンダー論)には大いに役立ちました。え、どうでもいい?

オススメ度:★★★★★

【More・・・】

http://www.miyadai.com/
売る売らないはワタシが決める―売春肯定宣言 売る売らないはワタシが決める―売春肯定宣言
要 友紀子、小林 のん 他 (2000/01)
ポット出版

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様々な立場から語られる売買春否定論に対して、風俗ライター、社会学者、セックスワーカーなどが一つひとつ反論しています。各論者の立場に完全に賛同しているわけではありません。例えば佐藤悟志さんの性犯罪やセキュリティの扱いなんかには異論がありますし、「自由」「自己責任」の名の下に(特に女が)売春を「選ばされる」可能性、というところにはもう少し敏感になっていたいので。けれど売春は非犯罪化するべきだ、というところは賛成です。いつまでも「セックスワークは良いか悪いか」なんてところにとらわれていないで、具体的なセックスワーカーの労働条件の問題や法律上の扱いなど、議論の次のステップに早く進めればいい。
発売されてからそろそろ7年が経つこの本ですが、今読んでも論じられていることに全く古さを感じさせません。著者の方々の慧眼に感心するとともに、これが書かれてから7年も同じようなしょうもない否定論が繰り返されてきたのかと思うと、少し悲しくもなります。
宮台真司さんも参加されている巻末の座談会も、かなり勉強になるのでオススメです。

オススメ度:★★★★☆

ジェンダー入門―知らないと恥ずかしい ジェンダー入門―知らないと恥ずかしい
加藤 秀一 (2006/11)
朝日新聞社

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そもそも私が女と男のなんやかんやに最初に興味を持ったのは、男女共同参画基本法が議論されていたころ、朝日新聞に「男女は同権だけど混権ではない」という昔ながらの性別特性論(もちろん、当時はそんな言葉、知らなかったけど)が載っていて、盛大にお茶を噴いたため。そしてふたたび興味を持ったのは、なんとなく「男らしさ女らしさにとらわれずに、自分らしく生きよう」という意味、くらいに理解していたジェンダー・フリーにたいして、まるで親の仇のごとくバッシングする人たちに驚いたため。そこから興味を持ってピンポイントな情報の集め方をしていたので、今までジェンダー論の入門書の1冊も読まずに来てしまったわけです。
「入門」という例えを使うならば、既に頭部は門をくぐってずっと奥の部屋まで進もうとしているのに、いまだに指先かつま先がドアに引っかかっている状態。あるいは、作中の言葉を借りるならば、「反バックラッシュ」というヘリコプターに乗ってジェンダーの基本という山の頂上に一応たどり着いたものの(あくまで、「基本」で「一応」。もしかしたら頂上じゃなくて中腹かもしれないし、まだふもとかもしれない)、一体どこからどう来たのかサッパリわからない、といったところでしょうか。
そこを整理してきちんと基本を身につけたいと思って選んだものなので、本の内容自体は既に知っていることが大半だったのですが、飛ばさずに丁寧に読みました。そうするとやっぱり「知っているつもりだったけど微妙にずれてた」「結論は一緒だけどたどり着く道筋がなんか違う」という箇所があるものだなあと。教科書的なものを1冊読むのと読まないのとじゃ結構違いますね。
全く予備知識がなくても大丈夫なので(少なくとも著者はそう言っているので)、本当の意味の「入門書」としてもどうぞ。

オススメ度:★★★★☆

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テーマ : この本買いました - ジャンル : 本・雑誌

タグ : ジェンダー フェミニズム 売春 人工妊娠中絶 リプロダクティブ・フリーダム 書評

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