FC2ブログ
2020年07月/ 06月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫08月
2006年08月30日(水)

「再び若者論を読む」を若者が読む 

若者たちの変貌―世代をめぐる社会学的物語 若者たちの変貌―世代をめぐる社会学的物語
小谷 敏 (1998/04)
世界思想社

この商品の詳細を見る
ベビーブーマーから90年代にいたるまで、世代ごとの若者像をまとめた1冊。学問的緻密さよりも「大きな物語」を描くことを選んだ、と著者が語るとおり、イメージ先行できちんとした考証を経ていない部分も見られます。しかし、最近の(俗流)若者論のように根拠もなく若者を一方的に否定するような本とは違い、90年代の「ボランティア」世代の若者のあり方に肯定的な面を見出してもいます。
各世代の若者がどうであったのか、どう見られていたのか、その背景に何があったのか。それを時代の流れに沿って一通り把握できる1冊です。
オススメ度:★★★☆☆

検証・若者の変貌―失われた10年の後に 検証・若者の変貌―失われた10年の後に
浅野 智彦 (2006/02)
勁草書房

この商品の詳細を見る
『若者たちの変貌』が縦(時間)の流れで若者論をまとめているのに対し、こちらは現代(90年代以降)の若者批判に対し、多くの側面から冷静に検証していくという「横」のつくりになっています。
あくまで学問的に検証するという姿勢なので、巷の俗流若者論のように決め付けにならないよう、それらの批判の一面の正しさも認めながら丁寧に反論しています(第6章だけはやや熱くなってますが)。言いたい放題言われてる当の若者としては「いやいや、もっと思いっきりやっちゃってくださいよ」と思わないでもない(笑)
第七章では「おそらく本書のようなスタンスに対しては、若者を甘やかすものだとか、若者に迎合するものだとか言う批判が向けられるであろう。」という言葉がありますが、もしこの本のような書き方をしても若者批判を批判したというだけで非難が向けられるなら、それは向ける社会のほうがおかしいと思います。
オススメ度:★★★★☆

【More・・・】

ふと思ったんだけど、若者でない人が若者論を読むときは「彼らはどうであるのか」という視点なんだけれど、若者自身が読むときは「私たちはどう見られているのか」になるんだよね。年長世代は若者論を通して「今の若者の本質」を知ろうとするんだけれど、若者は「今の若者」を体感として知っていますから、その自分の体感と照らし合わせて若者論が「当たっている」かどうかに注目するという。
若者論的な言説に触れたとき、まず「若者」を客観視しようとするか、「若者論」を客観視しようとするかという違いがあると思います。

↓思いつきでポンポンものを言うバカが嫌いなあなたはコチラ
FC2ブログランキング
人気ブログランキング
スポンサーサイト



テーマ : 腐女子的読書感想 - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 書評 若者論 小谷敏 浅野智彦

【編集】 |  23:39 |  ファイル倉庫  | TB(0)  | CM(0) | Top↑

Comment

コメントを投稿する

URL
コメント
パス  編集・削除するのに必要
非公開  管理者だけにコメントを表示
 

トラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | HOME |