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2007年01月13日(土)

上手に歩くということ 

突然だけど、あたしは多分歩くのが下手だ。「人生の歩き方」とか「地球の歩き方」とかそういう比喩表現じゃなくて、動作としての歩行そのものが、上手じゃない。
じゃあ何なら上手なのかと言われると、非常に困ってしまうのだが。

子どものころ道で転んでは「まっすぐ歩きなさい、ちゃんと歩かないから何もないところに躓くんだ」と、叱られてばかりいた。前向きにつんのめったり尻餅をついたりするばかりでなく、後ろ向きに転んで後頭部からアスファルトに落下するという離れ業をやらかしたこともある。あたしからすれば決して何もないところで転んでいるわけではなく、歩道のタイルのつなぎ目や、転がっている小石がちゃんとあったのだが、手足の大きくなった大人はそういうものに躓く感覚を忘れてしまうらしい。
成長してからも、「歩くこと」はあたしの悩みの種だった。階段を上り下りすれば、足を踏み外して転げ落ちる。猫背を指摘されて背筋をピンと伸ばしてみたら、今度は反り返っていたらしく「鳩歩き」と笑われる。帽子やカバンにバッジなどつけておこうものなら、壁にぶつけて3日と持たずにどこかへ消し飛ぶ。お気に入りの靴は異様な速さでボロボロになる。しょっちゅうバランスをとり損ねて、頭や肩を周りの障害物にぶつけるもんだから、仕舞いには慣れっこになりすぎて痛みすら感じなくなってきてしまった。「大丈夫?!」と周囲の人が駆け寄ってきてはじめて、自分が頭を打ったことに気づく始末だ。

テーマ : エッセイ - ジャンル : 小説・文学

タグ : エッセイ 歩行 バランス感覚 不器用

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